僕もここ数年愛用しているPresonusのStudioOne。
『知る人ぞ知るレコーディングソフト』
だったのですが、
ここ数年、様々なレコーディング、ミキシング、マスタリングの
エンジニアさんだけでなく、アーティストさんなども
他DAWから乗り換えするほどにまで有名になってきました。
先日、Presonusの日本代理店でもあるMI7さんのサイトに
レコーディング&ミキシング・エンジニアの
山口 泰(Yamaguchi Yasushi)さんのレビューが掲載されていました。
そのインタビューが素晴らし過ぎてめっちゃ感動したのです。
有名アーティストを手掛けてきた山口 泰さんとは
山口 さんは、日本国内だけでなく海外でも有名な
ビクタースタジオでキャリアをスタートされて、
CHARAさんやCrystal Kayさん、m-floさん、大黒摩季さん、UAさんなどなど
数多くの有名アーティストさんをを手掛けられ、
日本人だけでなくブリトニー・スピアーズや
その他海外アーティストさんの作品に関わって来られた方。
その山口 さんのインタビューの中で
本当に印象的で刺さった言葉があったのです。
「音楽を生み出す上で大切なのは、愛情だとか情熱だと思う」
倉川は自分でレーベルを立ち上げて活動していたので
インディーズやアマチュアの方との現場が大半。
その現場の中で、
僕が常に大切にしていたのは『情熱』でした。
そのコトバについて山口さんとシンクロ出来たこと、
本当に嬉しかったのです。
倉川のプロデュースで大事にしているコトの1つに
『何十年経っても色褪せない』
という要素があります。
ライブは『今』を表現するもので
その瞬間、瞬間を紡いでいくもの。
要は常に成長していくことが出来る。
しかしながら音源は何年、何十年も残る。
だからこそ、音源は
そのアーティストの『現在』の100%ではなく
120%、200%のエネルギーを『吹き込む』必要がある。
それが『プロデューサー 倉川 知也』の大切にしていることなのです。
作品に「もういいじゃん」と妥協したくない
しかし現場では『時間』や『予算(経費)』との闘いで、
どうしても『妥協』というものを余儀なくされてしまいます。
現場でよくあるのはスタッフ、プロデューサーさん、
酷い時は作品の主であるアーティストまでが
「もう、いいじゃんこれぐらいで」
という雰囲気になったりします。
しかしながら、倉川知也の名前がクレジットされるものに対して
僕はどうしても手を抜くことが出来なかった。
それは、僕の『名前』の問題ではなく、
『自分が感動する』 という基準のものを
倉川の印(しるし)を押して感動を共有したかったのです。
だから僕は己が手掛ける機会を戴いた
掛け替えのない『音』への『情熱』を妥協できなかった。
しかしながら、自分がそう熱くなれば熱くなるほど
理解されなくなる事が少なくなく、
「僕が間違っているんだろうか。。。」
と自分自身を疑ってしまったりしていました。
しかし、メジャーの第一線で活躍されていらっしゃる
山口 さんのインタービューを拝見して『情熱』が、
やはり大切なファクターであったと肯定して戴いた気がしたのです。
1つ1つのテイクは二度と産まれない財産
レコーディングは『テイク』と呼ばれる1つ1つの
パーツのような『音』を重ねていきます。
実は、このテイクという『一瞬』に奇跡が起こる事がよくあるのです。
倉川はこの『一瞬の宝石』を出来る限り最高の状態で残して行きたかった。
その時に僕がチョイスしたのがスタジオワンだったのです。
『テイク』はその瞬間にしか産まれない『宝石』です。
どんなに音符やフレーズ、音色や奏法が似ていても
その時の息遣いやその時の空気、時間は二度と再現できません。
その最高の『宝石』を集め、糸で結んだものが『楽曲』なのです。
「僕はスタジオで作業をする際、必ず花を飾るんですよ。」
山口泰 さんのインタービュー内に
「僕はスタジオで作業をする際、必ず花を飾るんですよ。
それは自分達が作り出している音楽に愛情を注ぎたい想いからなんです。」
という言葉がありました。
これにも本当に感動しました。
メジャーデビューが決まっても充分な予算が得られず、
自分の産みだす作品に『妥協』をしてしまい、
当然、その作品が受け入れられず姿を消してしまう。。。
そのようなアーティストが量産されていくのはもう見たくないです。
ぜひこのインタビューを、
ひと組でも多くのアーティストさんに見て戴き、
『情熱』のある『音』を紡いでいってほしい。。。。
心からそう願っています。
MI7 Japan – PreSonus Studio Oneストーリー|山口泰